ハイジ保育園「ほっとできるところ たのしいところ」 | 2018年8月「コミュニケーション力」 茨城県つくば市 月極保育 週2~3コース

*

2018年8月「コミュニケーション力」

先週は横浜にある自主保育りんごの木のセミナーに行ってきました。3年ぶりに会う代表の愛子さんはとても元気でした。保育士になって3年目の時に水戸で行われた講演会を聞いてこの人みたいになりたい!と憧れた人です。
今やテレビやラジオや雑誌などでも活躍している愛子さん。何度か体験保育にも行かせてもらっています。講演を聞いた次の日、りんごの木に電話して見学に行きたいと伝えました。すると愛子さんが電話に出て「電車から降りたら〇〇バスに乗って!〇〇方面よ!〇〇で降りてから歩いて来てね。」と必死で話をしてくれました。保育となると優しくてサバサバしている普通の保育士さんで親近感を感じました。3年ぶりでしたが「あらっ!元気なの~!頑張っているの~?」と声を掛けてくれて最後は「がんばりなさい!」と握手してくれました。一気に20年前に戻る私です。行ってよかったです!

その後菊池省三さんの映画と講演会でした。菊池先生は北九州市の公立の小学校33年勤めその後学級崩壊したクラスを立て直す教師として全国を飛び回っている方です。子ども達のコミュニケーション力をつけることに力を入れています

映画の最初では教室で床に寝っ転がっていて全く座っていられない男の子がいました。勉強どころではない。加配の人に手を借りながら何とか座るけどすぐ床に寝っ転がってしまいます。保育園の時からずっと同じで一斉に何かをすることが出来なかった感情を爆発させてしまう子でした。菊池先生はこの男の子は天才的な思考を持っている。安心と安全の関係をクラスに取り入れたら変わるはず。と思って接していたそうです。

そして次のシーンでは机を3角に合わせて3人で問題を考える時間を作り話し合い。わかったチームから黒板に書いています。次の問題はグループに一本ずつチョークを持たせてわかったら前に出て書くというゲーム式。3人グループに入れなかった2人は前にいてみんなを観察です。最後にどのチームがよかったかどんな風によかったか発表していました。
寝っ転がっていた男の子が一番イキイキと楽しそうに勉強していました。
全てにおいて菊池先生は褒めています。
例えば名前にさんを付けてくれてありがとう。手を挙げてくれてありがとう。発表してくれてありがとう。握手してくれてありがとう。拍手してくれてありがとう。すごい!さすがっ!などもずっと言っていました。
これがほめシャワーです。
このほめシャワーを先生と子ども達全員でやっていました!

女の子が自分のことを前に出て発表しています。私のあだ名はちびまるこに出てくる野口さんでした。それがとても嫌だった。何も言えず自信が持てなかった私をこのクラスが変えてくれた。そして1年間このクラスにいることによって自信を持てて野口さんからまるこに変われた。と泣きながら話していました。

4月に1年間の目標を立てる。一人一人が意見を言う。そして意見のぶつかり合いで白熱する場面も多くみられます。ある授業の場面では1対30になっていました。1人の男の子は意見を絶対曲げない。このままどうなるのかと思っていたけどどうにかこうにか解ってもらうまでクラスみんなが伝え続けていました。大人は口を出さない。評価しない。自分たちで解決するまで話し合い。

菊池先生が「一人一人を尊重する。尊重されないから群れをつくらないと不安になる。一人ではいられない。一人になり切る勇気が持てない。先生が上に立ち評価することで一斉に出来ない子が埋もれる。先生が評価するから出来る子が出来ない子を評価する。
一人一人を尊重すればいじめもなくなる。
質問で「一人だけを見ていたら他の子は見られない。それでは他の子達が埋もれるのでは?」と聞いた方がいました。すると「一人を見ていればその子を取り巻く色んな事が徐々に出てきて一人の子をみているうちにクラス全体が見えてくる。」と答えていました。

話し合いは掛け算です。例えば一方的に話をしても結果は何も残らない。
10人×0人=0にしかならない。10人が話をしても0人が話をしないと結果は0となる。10人×1人=1になる。5人×5人=25の力になる。

最後に愛子さんと菊池先生の話の中で大人が上に立つから子どもが「あ~ら~ら~こ~ら~ら~い~けないんだ~いけないんだ~」って言い出すのよね~

そしてこんな風な考え方を理解してくれる人はまだ少ないから残念なこともあります。でもこうやって同じ考えの人のネットワークがあることで勇気をもらえることもあるのでこうやってみんなで頑張っていきましょうね

菊池先生の講演中動画の資料を見せてくれました。ある小学校の授業が終わった後、校長先生がクラスに入ってきて「6の1最高~お前ら最高~!」と絶賛している姿でした。
普通の校長先生は「校長室でお茶どうぞ」って誘導されるけど、ここの校長先生はまず子ども達を褒め讃えたんですよ~。こんな校長先生がどんどん増えてくれたら今の小学校は変わる。と言っていました。

こんな講演を朝から夕方までたっぷり聞いてきました。

次の日はお泊り会です。
今年は22人でした。いつものように室内プールに行って自分たちで作ったカレーと焼きそばを食べました。食べ終わったのは10時くらいです。
さ~片付けだ~!と思っていると女子がテーブルの所に集まっておやつを囲んでいます。しかもそのおやつは種類ごとにお皿にちゃんと分けてあります。あれれ?何?何?と大人達、、、話を聞いてみると女子会なので男のゆう君4歳(姉が2人いる初お泊りの子)も最初は入れてもらえなかったけど、ゆう君は入っていいってことになったらしくゆう君は近くにいます
これってどうなの?男子は?何やら怒っている?2階で「女は絶対くるなー!」と言っていました。みーちゃんが上がろうとしたらかい君が「あっち行けー!脳みそ腐っているのかー」など暴言を吐いていました。

まゆゆは洗い物していたけど途中で止めてもらって全員で話し合いです。
ゆうこ  :おやつはどうしたのか?本はいいけどおやつは持ってきていいって書いてはなかったと思うよ。
あいちゃん:え~だって~

けいちゃん:おやつはダメとは書いてなかったから持ってきたんだよ!
ゆうこ  :んじゃダメの物全部書かなくちゃいけないの~?
それより何であんなに男子怒っているの?女子会があって嫌なんじゃないの?
女子全員 :食べたかったら降りてくればいいじゃん!もうダメって言わないからっ!と強い口調です。
ゆうこ  :でも最初にダメって言われて今更いいよって言われても、もう食べたい気持ちじゃないと思うよ。あずみどう思う?
あずみ  :女子会は悪くないと思うけどこうやって男子はダメっていうのはどうかな~?
私ならもうおやついらない。
(まゆゆのりこも同意見でどんどん深刻化。そんな中平気でおやつをつまんで食べている女子。食べるの止めて。と言ったけど最後まで食べ続けるあーちゃん(4歳)に「あーちゃん!食べるのやめてっ!」と強く言います、、、あーちゃんも慌ててやめていました。他のスタッフとの話し合いが終わった後あそこで食べ続けられるあーちゃんってすごいよね~と言っていました(笑)

あいちゃんが朝からおやつを持ってきていてみんなと食べるって思っていたのですが、いざ食べる時になったら女子会にしよう!って気持ちになったのか?それとも最初から女子だけって決めていたのか?でも大人の意見が全員(女子だけっていうのはない)となってしまってはもう反論は出来ない感じで下を向いています。
でも持ってきたあいちゃんのせいだけではなくテーブルを囲んでいる全員の問題になってきていました。

上にいた男子が怒っているので、どう思うか?どうしたいか?聞いてみるけど「もういいよ俺たちは別に関係ないからこっちはこっちで遊ぶ!男子がっ!て言わないでゆうこが自分の意見言えよっ」と言いつつ怒っている感じです。
顔が見えないと話が見えないからとりあえず降りてきて!とお願いするとみんな降りてきました。
あれっ?みーちゃんはどこ行った?押入れの中でうずくまっています。どうした?と聞きに行くと「ケンカしないで楽しく過ごしたい」と言って泣いてしまいました。みーちゃんもハイテンションで女子会に参加しようとしていたのですが、こんな大袈裟のことになるとは思ってもみなかったんだろうな~

降りて来たりゅう君が「だってよー!おやつあげるよって行ったから見に行ったらテーブルに山のように並んでいたおやつの中から一番おいしくなさそうなおやつを一個だけ持って「はい!男子はこれねっ!」って言って渡したんだぞー!あんなにあったおやつの中から一個だけしかくれなかったんだっ!
隅っこにいて一言も発しなかったゆかちゃんが突然「えーっ!一個もらえただけいいじゃ~ん!全然もらえないよりさ~!」と言い放ちました。「そりゃそうだなね、、、」と大人達、、、

ゆうこ「んじゃみーちゃんに対して言ったことは?どうなの?みーちゃん泣いているでしょ~傷付いているみたいだよ」
かい君「それは、、、火に油って感じで僕が怒っていて、そこにみーちゃんが2階の男子の所に入ろうとしたから言っちゃった。それは言い過ぎた。別におやつが食べたいわけじゃない。適当に渡されてところが嫌だったんだよー!」

ゆうこ「もう言いたいことは言ったね。もう終わりにしよう。ここで仲直り何てしなくても自分たちで解決する
のはわかっているから。後は自分たちで考えてね」

これで話し合いは終わりになりました。なかなか文字では白熱の状況を説明出来ないので残念ですが、全員が静まりかえりいつものハイジとは真逆の重い暗い、いたたまれない空間と時間がしばらく流れました。

それでも2階ではすぐ笑い声が聞こえています。女子達は気まずそうに話をしていましたが2階で男子の笑い声が聞こえてくると安心したようで女子もまた普通に会話を始めています
かい君がけいちゃんに何気なく話しかけていたようでそこからはいつもの雰囲気に戻りました。

子ども達にコミュニケーション力を付けると言っても私達大人が話し合いなどで自分の意見を発表して意見を言う。それに反対されても自分の意思を理解してもらうまでとことん話し合ったことがある人のほうが断然少ないと思います。まっいいか~そんな意見もあるのね~わざわざここで反対の気持ちを言っても後々面倒になるだろうし、、、ってとこです。
自分でやった経験もないことを子どもにやってみなっていうのは難しい。
ちゃんと勉強して、ちゃんと並んで、ちゃんとみんなに合わせて、ちゃんと、ちゃんと、ちゃんと大人の言うことを聞いて大人の意見が絶対正しいと思って頑張って生きてきた人に、自分の意思を持って自分をさらけだして過ごすということはかなりの苦労が伴うことでもあります。
増してや我が子が余計なことを言ってみんなに嫌われたり傷ついたりしたら可愛そうで見ていられないかもしれない。だから傷つかないためにも今は先生の言うことは、ちゃんと聞いて!乱しちゃだめ!ってことにも繋がるとも思っています。
でもそこから出来ない子は悪い。出来る子は良い。お互いを尊重しあうことはなくなってしまう。
もし卒園児がいじめられていたとしたら、それを隠しながらも何とかどこかでカバーできる楽しいことが見つけられたらそれでいいけど、もし限界がきた時は(親には心配かけてしまうから言えないだろうから)近所の人でも友達の親でもハイジの大人でも誰でもいいから、「今こんなことになって辛いんだ~!どうにもこうにもならないんだ~!」ってことを上手く話は出来ないかもしれない。それなら態度で訴えて欲しいと思っています。
いじめている。いじめてしまう場合は、いじめないとどうにかなってしまう、ずさんな気持ちになってしまっているなら、その子が今したいこと、出来る事を見つけてひたすらその子に寄り添うことしか出来ないと思っています。
傍観してしまっているなら、いじめられている子を守ることは難しいだろうな~
でもいじめている子の気持ちをそらすことが出来る何か楽しいことを始めて、みーんなで遊べるようにするってことは少しなら出来るかも?いじめている子に絵でも本でも漫画でもテレビの話でも何でもいいから話しかけて寄り添うこと。

う~ん、、、でもでも自分ならそんなことは出来ないか~

お泊り会の朝、全員に来年もお泊り会はある?ない?と聞いたら全員「ある!」と言っていました。さっぱり片付けはしない子ども達!こうやって大人が手伝ってくれるからお泊り会が出来るんだよ~と私が言いました。すると台所で洗い物をしていたまゆゆに茶碗を置きに行ったけいかが「ありがとよっ!」って呟いたそうです!

とりあえず今出来る事はこの暑い2018年の夏を楽しく過ごすこと!